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2019.09.28コラム

外貨預金の仕組みと低リスク運用方法

外貨預金は、主だった金融機関でも取り扱いがあるため、比較的始めやすい投資です。
しかし、投資である以上、リスクがついてまわるので、そのリスクをきちんと理解しておく必要があります。外貨預金のリスクを理解するためには、外貨預金の仕組みをまず理解しておくことが重要です。

そこで今回は、外貨預金のリスクについて説明し、その後、外貨預金をできるだけ低リスクで運用するための方法について紹介していきます。

外貨預金の仕組み

外貨預金とは、円建てのお金を米ドルやユーロなどの外貨建てに替えることで、外貨建てでお金を預金することを言います。円貨と外貨を交換するための為替レートは常に変動しており、これは「為替相場」と呼ばれます。
為替レートは変動するので、円建てで預入したときよりも円安の為替相場で外貨を円貨に換金すれば、為替差益を得ることができます。

逆に、円建てで預金したときよりも円高の相場で外貨を円貨に換金すると、為替差損が発生します。
変動する為替相場の差額で儲けを狙うのが外貨運用の基本です。
加えて、外貨預金は日本の銀行にお金を預けているのと同様に、金利を受け取ることができます。

通貨によっては、円預金よりも外貨預金の方が高金利なものもあるので、外貨でお金を預けておくことで、日本で預金するよりも有利な金利を受け取ることができることもあります。つまり、外貨預金は、為替相場の変動を利用して為替差益と金利で儲けるための投資です。ただし、外貨預金は投資であることから、リスクがあります。
例えば、円から投資する場合、為替変動によって預けたお金以下しかお金を引き出せない可能性があります。
これは為替相場が変動し、外貨が円建てで預金したときよりも、円高の状態となっていたからです。
外貨預金は、このような元本割れといリスクがあるので注意が必要です。

また、外貨預金をする際には、手数料がかかります。円貨から外貨に替える時と、外貨から円貨へ戻す時の両方で手数料がかかり、それぞれ為替レートも異なります。
したがって、為替相場に変動がない場合でも、元本割れとなるリスクがあります。
さらに、外貨預金は預金保険制度の対象外であるため、万が一銀行が倒産した場合でも、預けていたお金は返ってきません。

外貨預金をする場合には、元本割れのリスクがあるということをきちんと認識して、投資をすることが大切です。
そこで以下では、外貨預金を低リスクで運用するための方法について説明していきます。

外貨預金を低リスクで運用するには?

外貨預金は、為替変動リスク・金利変動リスクがあるため、元本割れを起こす可能性があります。そのため、外貨預金として運用するお金は、生活に必要な資金から捻出するのではなく、余裕資金を使うことが原則です。
そのうえで、外貨預金をできるだけ低リスクで運用するためには、分散投資が有効となります。外貨預金で分散投資をするためには、1つの通貨だけでなく、複数の通貨をあわせて購入することが重要です。

外貨預金の金利は、その通貨を発行している国の金利水準等によって異なり、各国の金利水準は経済情勢に大きな影響を受けて変動します。
そのため、金利の高い外貨預金は、為替変動リスク・金利変動リスクがともに大きく、特に、開発途上国の通貨はこの傾向が強いです。

そのため、低リスクで外貨預金を運用したいと考える場合には、米ドル(米国)やユーロ(ヨーロッパ)、ポンド(イギリス)といった先進国諸国の通貨に投資するようにします。
もちろん、先進国の通貨も変動するので、購入のタイミングを複数に分けて、リスクを分散させれば、より低リスクで外貨預金を運用することが可能です。

分散投資を意識して投資する

外貨預金は、きちんとその仕組を理解しておかないと、思わぬ損失を被る可能性があるので注意が必要です。元本割れのリスクを回避ためには、複数の国の通貨に分けて投資をしておくことが重要です。一つの通貨にだけ投資をしていると、その投資が失敗したときに大きな損失を被ってしまいます。
外貨預金を低リスクで運用するためには、分散投資を意識して投資をすることが大切です。